少しだけ傷ついたのか、 彼女は少しだけシュンとした表情をみせた。 「悪い。言い過ぎた」 「…別に… 私も態度悪かったし…」 僕は、この決まり悪そうに俯いている彼女が、 どうしても気になって やっぱりもっと 本当の彼女を知りたいと思った。 「じゃあお礼にお茶してよ」 「は」 「はやく。 良いでしょ一時間くらい」 僕は初めてこんなに強引になったかもしれない。 戸惑う彼女の腕を引き、店へ向かって歩く僕は あまり知らない人を無理矢理つれていく罪悪感よりも 好奇心のほうが強くなっていた。