「お疲れ様です、樫村さん」

看護師の女がニッコリと笑みを浮かべて近づいてくる。

「おつかれ、西野さん」

適当に言葉を返す。

こうやって彼女が近づいてくる時は、飲み会の事だったり
そういう病院に不似合いな内容だったりするから

僕はあらかじめ身構えておく。


早く帰りたいのに、
面倒なのに捕まってしまった。