「れーん、しよお?」

甘い声で

上目使いで

栗色の髪をクルクル巻いて

小さな顔に厚化粧して

彼女の名前は

知らない。

「ごめん、今日呼んだのは、もう会えないって伝えに来た」

「え、なんでぇ?」

上目使いで目をぱちくりさせる女。

「マジな奴出来た」

「へぇ、そっか」

「俺さぁ、もう女遊びやめたからさ、マジごめん」

「うん、サクラってコでしょ?」

「なんで知ってんの?」

「へへ、だぁっていっつもあたし抱いてるとき名前よんでる。まぁ、あたしは割り切ってたからいいけど、あんまり女の子泣かせちゃだめだよぉ」

「あぁ、じゃあな」