「どうだー!風きもちいだろ!ひゃっほおおお!!坂道最高!!」




・・うるさい馬鹿を尻目に目をつぶってみる。





たしかに風がきもちい。





けど





「お前は風すきか!?」






――なにか忘れてる






「ッ!!」




頭が、イタイ。





「--――?」





雑音が聞こえる。


雑音しか聞こえない。


たしか前にもあったような

この感じ





雑音の中で――




「―!!」



声が。