夜獣-Stairway to the clown-

炭酸系はあまりお勧めできず、カフェオレなどミルクテイストのものが今マイブームである。

早速、パックのカフェオレを取りレジへと向かう。

店員は二人いるのだが、一人はレジであくびをしながら接客しており、一人は店内をウロウロしながら何かをしている。

やる気が見えない姿勢だけど、自分には関係がないので放置しておく。

レジで金を支払うと、寄り道する場所もないので家へと一直線で向かう。

公園に差し掛かったところで何か声が聞こえてくる。

少し気になったので耳を澄ます。

「いいから、ちょっと付き合えよ」

「さわんな!変態!」

かなりの音量なので、すぐにでも近所の人が駆けつけるだろう。

その間に連れて行かれては元も子もないわけだ。

公園に入りその二人の声の主を探すと、そこには二人ではなく五人いるように見える。

女の子が一人、男が四人。

時間で言えばまだ19時であるというのにも関わらずよくやるなと思う。

この状況からしていけば、負けは確実なのだが怖がって出て行かないというのも後味が悪い。

場を沈めるために戦場へと赴く。

「まあ、待とうよ」

今現れたかのごとく、ゆっくり歩いていく。

「は?誰?」

全員こちらを向いている、女の子もである。

今気づいたことではあるが、女の子には見覚えがある。

先ほどまで我が家にいた夕子の妹の桜子ちゃん14歳だ。

いまどきの中学生が着るような私服である。

服には詳しくないのでそういうしかない。

その桜子ちゃんが一人の男に腕を掴まれている。

「おい、兄ちゃん。何か用か?」

一人がガンを飛ばしながらも、こちらへ歩いてくる。

内心、びびっているが身内ならば逃げるわけにもいかない。