しばらく覗いていると、周りの視線が自分に集まりつつある。
廊下を通ってる奴からも、3組の奴らからも熱視線を感じる。
(これがあるからあまり長いこと出来ないんだよ)
気まずくなって何も見てなかったように、水道のほうへと歩いていく。
水道までくると、さっさと顔を洗う。
水は冬場に比べて冷たさは半減しており、気持ちよさが倍増している。
「ふう」
思ってみれば顔を洗ってもハンカチもタオルもないことに気がついた。
ないからといって制服で拭くのも気が引ける。
どうしようかと迷って、背筋をまげて水道のところに頭を置きっぱなしにしていると横から声がかかる。
「はい、これ」
女子の声だったが、水で濡れてるせいか目を開けることが出来ない。
「サンキュ」
手を差し出すと、そこにタオルが置かれる。
それで顔を拭くと、目を開けることができそうだ。
タオルを返そうとそちらを見ると夕子が立っている。
「夕子」
「ん?」
変わった風でもなく、さきほどのぼーっとした夕子でもなく、いつもの夕子がそこに立っている。
「お前、いいのか?」
「何が?」
驚くことにこの前言ってたことすら忘れているかのようだ。
「乾に見られたくないんだろ?なんでだ?」
「何でだろうね。でも、こういう場合って困ってたら貸すでしょ?」
「まあな」
この気持ちの変わりようはなんだろう。
乾を好きな気持ちは変わっていないのかもしれない。
廊下を通ってる奴からも、3組の奴らからも熱視線を感じる。
(これがあるからあまり長いこと出来ないんだよ)
気まずくなって何も見てなかったように、水道のほうへと歩いていく。
水道までくると、さっさと顔を洗う。
水は冬場に比べて冷たさは半減しており、気持ちよさが倍増している。
「ふう」
思ってみれば顔を洗ってもハンカチもタオルもないことに気がついた。
ないからといって制服で拭くのも気が引ける。
どうしようかと迷って、背筋をまげて水道のところに頭を置きっぱなしにしていると横から声がかかる。
「はい、これ」
女子の声だったが、水で濡れてるせいか目を開けることが出来ない。
「サンキュ」
手を差し出すと、そこにタオルが置かれる。
それで顔を拭くと、目を開けることができそうだ。
タオルを返そうとそちらを見ると夕子が立っている。
「夕子」
「ん?」
変わった風でもなく、さきほどのぼーっとした夕子でもなく、いつもの夕子がそこに立っている。
「お前、いいのか?」
「何が?」
驚くことにこの前言ってたことすら忘れているかのようだ。
「乾に見られたくないんだろ?なんでだ?」
「何でだろうね。でも、こういう場合って困ってたら貸すでしょ?」
「まあな」
この気持ちの変わりようはなんだろう。
乾を好きな気持ちは変わっていないのかもしれない。

