何も言えず
黙っていると、地面に、足がつく感覚がする。
わたしは、大ちゃんの前に立たされた。
大ちゃんの顔を見れなくて・・・
下を向いていたら・・・
冷たい白い指・・・
くいっと、横からわたしは、顎をつかまれた。
びくりと、反射のように身体がよけようとする。
リュウを間近で見させられると、よけいに整った顔がわかる。
『わるかった・・・。つい・・・・・・。
いや、お前たち見てたら、じれったいやら・・・
うらやましいやらで・・・・・・』
リュウ・・・・・・
本当に、申し訳なさそうに謝ってくる。
申し訳なさそうな顔。
ずるいと思ってたけど
本当に謝られると・・・
やっぱり、ずるい。
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