リュウは、ほんとうに、さっきから
なにかを言おうとしてるのに、言わないって感じだから…
なんだろう?
ほんとうは、なにを言いたいのかな?
もしかして、山をきれいにしたご褒美とか!
リュウは竜だったら!
なんて、わたしは、前向きに考え始めていた。
こんな風に、のんきに、考えられるのは、大ちゃんがいる
守ってくれてるって、安心感が大きいのを、わたしは
ちゃんとわかってるよ
大ちゃんは、口はおおざっぱなこと言っても
優しいから。
『って…。言ったことのある、女がおるんや』
ぽーっと、考えてる時。
リュウは、何事もなかったのように言った。
女?
きょとんと、自然と首が傾く。
微妙に、大ちゃんも傾けた気がして、おかしい。
リュウの…言う
言われた女って、わたし…
だよね?

