空の竜〜リュウに選ばれし者たち〜

ふ……?



今なんて…?



わけがわからず、
またぽかんとするわたし。



グイッ!



わたしは、腕をひっぱられた。



ひっぱったのは、大ちゃん。



リュウから、離すように、大ちゃんの背中に隠された。



大ちゃんの後ろ姿なんて見慣れてるのに…。



いつもと、全くちがう背中…っ!



守って…

くれてるみたいで…



ドキドキがはやくなる




そして

大ちゃんは、わたしが何か言うよりはやく
リュウに答えた。




「あかんにきまってるやろ!」




びしぃいん…!



山の中に大ちゃんの声が広がっていく。



大、ちゃん?



大ちゃんをみると、ちょっと…



かなり…



怒った顔してる。



それなのに…ッ



わたし、顔がにやけそう…っ!



なになに?!



なんでこんなに、嬉しいの?!




「それにお前ッ!
それウソやろッ? あきらかに、最初言おうとしてることとちがうッ。ちがうか?!」



大ちゃんが、自信たっぷりな感じで言った。




ふ?


そう、なの?


なんだ…

びっくりした。




リュウの返事もまだなのに、わたしはホッとする。



だって。





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