わたしと大ちゃん。 目を見開いて、視線を交わす。 そのまま、固まった。 だって、あきらかに普通の声じゃなかった。 それこそ、山びこで跳ね返ってきたような… 不思議な声… 「だ、だれや?!」 大ちゃんが、ビクビクしながらも やっぱり誰もいない山の中に向かって聞いた。 わたしも声の主を探すべく、山の奥に隠れてるかもしれない、人影を見つけようとする。 けど、見当たらなくて、訳が分からない。 「隠れてるのかな?」 わたしが、大ちゃんに歩み寄り、背伸びをして、小さく声をかけた。 イタズラ?