「ふぅん、あ、そこ。ヘビの巣があるから、きいつけてな」



なんでもないように、大ちゃんは言った。



「う」



ぽっかりあいた穴。


姿は見えないけど

今にも出てきそう…。


想像すると、ゾッとした。



「なんや。竜、言うのに、ヘビはいやなんか?」

「えー?ヘビと竜じゃ、ぜんぜんちがうよ」



けらけら楽しそうな大ちゃん。


見た目のかわいらしさは、とっくにすっとんで、もう、男の子にしか、見えなかった。







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