その後担任が教室から出て行き、



優斗は又私に、「佐伯君に騙されてるよ。」



そうかも知れない。なんとなくそう思ってるのも確か。



でも今の私は、京一の事忘れたいだけだから、



誰でもいいんだよね。そばにいてくれたら。



私は数馬の気持ちを利用してる訳だから、



騙してるのは私の方かも知れない。



私が優斗とに声をかけようとすると、



数馬が私の腕を持った。



私は数馬を見る。



数馬は何も言うなという顔をする。



でもこのままじゃ、数馬が悪くなってしまう。



数馬はいい加減だけど、悪い人ではない。



数馬の過去は分からないが、



数馬が変わろうと努力しているのが私にも分かった。