なんだかこの時、私は期限付きの恋人なんて忘れていた。



数馬とは京一の話をしたり、


海外にいた時の話など一杯聞かされた。



京一と数馬が写ってる写真を何枚か見た。



そしてそのそばには、いつも春奈さんが写っていた。


いつ見ても京一は、私の大好きな人。



春奈さんと二人で写ってる写真を見ると胸が苦しい。


そして今二人は同棲をしてる。



紛れもない真実。



どうする事も出来ない現実。


私は大きなため息をついた。


そんな私を数馬が引き寄せる。


何するのよ!と言おうとしたら、



「今俺はあずみ彼氏だから、これくらいはいいだろう。」



数馬の腕に力が入る。



今はいいか?偽者の彼氏でもなんて思えた。



だって数馬の腕の中はもの凄く暖かかったから。