多分もう五時間目が始まっている。



でも数馬の腕から逃れられない私。



私を抱き締めたまま、「なぁ俺たち付き合わない?」


はぁ!何ですぐそうなる訳。数馬の軽さが頭に来る。


「あんたなんかと付き合う気はない。」



「そんなすぐに返事する事ないだろうよ。」



だって無理なものは無理だから。



「だったらさぁ。お試しで付き合ってみないか?」



お試しって何?付き合って嫌ならすぐ辞められるとか?



私は返事に困ってしまった。



それよりこの腕なんとかしてよ。



誰に見られるか分からないし。



「ねぇ? その返事しないとこの腕このまま?」



あっ悪い悪いといいながらその手を離した。