「私覚えてるんです。あずみのお兄さんの京一さんが生徒会長で、


数馬さんは確か副会長でしたよね。」



数馬が私を見た。



すぐ私から目を反らし、「あぁそんな事あったかもな?」



私は自分の記憶を張り巡らした。



確か京一は生徒会長をしていた。



だけど副会長の数馬がいた事は覚えていない。



こんな目立つ顔一度見たら、忘れるはずないのにな。


美香が話し続ける。



「あずみのお兄さんの京一さんも素敵だったけど、


私は数馬さんがいいなぁって思ってたから。」



美香の顔が赤くなる。



そんな美香を可愛いなぁ。と思う私。



美香は小柄でお人形さんみたいに可愛い。



誰が見ても守ってあげたくなるタイプ。



美香は私の容姿が羨ましいらしいけど、



私は素直に喜べないでいる。