そんなヤル気満々の僕とは、正反対なのが君。

淡いグリーンのカバーが掛かっているベッドに腰掛けると、ペンギンのぬいぐるみを胸に抱き寄せ、語り掛ける。


「ねえ。葵先生は、本当はお医者様なんかじゃなくて、数学の先生なんじゃないかしら?そう思わない?」


ちなみにこのペンギンのぬいぐるみは、君と水族館に出掛けた時に僕がプレゼントした物。

しかし、このまま放っておくと、腹話術でもやりかねない君を見て密かに思う。

嫌味のつもりか?全く・・・。可愛過ぎる。と。