ああ、そうだ。

そのことも、君にきちんと話しておこうと思っていた。


「その前に、僕と碧の関係を紫乃ちゃんに知って欲しいんだ。実は今の母さんは、僕の本当の母親じゃない。僕を産んだ母親は僕が小さい時に亡くなっている。そして父さんと今の母さんが再婚して、碧が産まれた。」

「え?そうなの。変なこと聞いてごめんなさい。」


フォークを皿の上に置きながら、小さな声で君は謝る。

僕は君にそんな顔をさせるために、この話をした訳じゃないのに。