あんなに綺麗だった夕日が、水平線に姿を消してしまうと、辺りはあっという間に暗闇に包まれた。

私を抱き締めてくれている先生の顔を、そっと見上げる。

公園の外灯にほんのりと照らされた、先生の顔が私の瞳に映る。

そんな私の視線に気が付いた先生は、優しい微笑みを浮かべてくれた。

けれど、その微笑みがいつのも微笑みじゃないことに気付く。

いつもの先生の微笑みは、私を安心させる温かい微笑み。

だけど今の先生の微笑みは、私の心臓をドキドキさせる、魔性の微笑み。

先生は暗闇の中、何故か微笑みながら、私の唇をなぞり始めた。

上唇と下唇を交互に、先生の親指でなぞられる。

楽しむように。熱く。何度も。何度も。