そんなことを思いながら、碧の向かいのソファに腰を下ろす。


「僕に紫乃ちゃんを会わせてくれたことには礼を言う。ありがとう。」

「そうか!じゃあ、上手くヤッたんだな?」


碧はさっきよりも瞳を爛々と輝かせながら、また同じことを口にした。

またそれか!

碧の頭の中はソレしかないのか?それが若さ?なのか?

若さ爆発の碧に呆れながらも、その辺の誤解を解くためにきっぱりと言い切る。


「ヤッてないから!僕は紫乃ちゃんを大事にする。そう約束した。でも芝居をするなんて。しかも部屋まで取るなんて、やり過ぎじゃないか?」

「は?だってそれくらいしないと、兄貴はお見合いを断わらなかっただろう?」


ウッ・・・。確かにそう言われると、弱い。