コイビトは

「そう、お疲れ様」


リディルルは軽く頭を下げただけだった。


ほんの少し、ライみたいに『また来てね』って言ってくれるのを期待していたんだけれど。


その日は俺はそのまま真っ直ぐ家に帰った。


俺はほんの短い間彼女たちと話しただけだったけれど、彼女たちと知り合いになれたと思う。


これで、堂々とストリートライブを見に行けるし――




――いけるし、何なんだろう。




俺は自分で、自分がそれ以上、何を期待しているのか、答えを出せなくて、それ以上かんがえることを止めた。







――詩を、書いてみようかな。