コイビトは

「あ、えと、そう…薄田くんね。知ってるかもしれないけど、あたし、ラヴィコ。んで、こっちがライで、リディルル。


気づいたかもしれないけど、ライは男の子よ。

女装してるけど」


「はぁ…」


「ま、ニューハーフってやつね。胸もちゃんとあるよ、Bカップ」


「……そ、そう…なんですか」


確かに、ライの胸は微妙なふくらみがある。

何か詰め物でもしてるんだろうか…


「何学部?」

ラヴィコに聞かれて、俺は文学部だと答えた。


「そうなんだー、だからタケちゃんが紹介してくれたのねー」

タケちゃんとは、俺がリーフの練習スケジュールを調べてくれるよう頼んだ学部の友だちのことだ。


彼女たちはみんな理学部だそうだ。


「理学部?」

「そう。あたしとライは数学専攻で、リディルルは物理」