俺の家と大学の、ちょうど真ん中あたりに繁華街があって、俺は帰り道が同じ友だちと帰りがけ、そこで降りてよく遊んでいた。
最近よく一緒につるんでいるのが、縣(あがた)というロンゲだった。
だいたいゲーセンで時間をつぶして、終電ぎりぎりで帰るのだが、今日は縣の軍資金が尽きたと言うので、いつもより早めに帰ることになった。
ゲーセンを出て、駅へ向かう間、大きな道路をまたぐ歩道橋があって、その上に、いつも何組かのストリートミュージシャンがいた。
俺はあまりそういうものに興味がなかったから、足を止めることもなかったのだが、今日は時間もあったし、人が少なくて歌っている人が良く見えた。
たまに、ストリートで有名なグループが来ると、それはもう通行の妨げになるくらい、ファンが集まっているのを見たこともある。
俺と縣が足を止めたのは――それは何か理由があったわけではなく、ただなんとなく、たまたまそこで足が止まったのだ――女の子三人のグループだった。
「それではこれから新曲『女の子はリボンと砂糖でできている』を歌いまーす!
みんな、聞いてください!」
高いアニメ声が響く。
最近よく一緒につるんでいるのが、縣(あがた)というロンゲだった。
だいたいゲーセンで時間をつぶして、終電ぎりぎりで帰るのだが、今日は縣の軍資金が尽きたと言うので、いつもより早めに帰ることになった。
ゲーセンを出て、駅へ向かう間、大きな道路をまたぐ歩道橋があって、その上に、いつも何組かのストリートミュージシャンがいた。
俺はあまりそういうものに興味がなかったから、足を止めることもなかったのだが、今日は時間もあったし、人が少なくて歌っている人が良く見えた。
たまに、ストリートで有名なグループが来ると、それはもう通行の妨げになるくらい、ファンが集まっているのを見たこともある。
俺と縣が足を止めたのは――それは何か理由があったわけではなく、ただなんとなく、たまたまそこで足が止まったのだ――女の子三人のグループだった。
「それではこれから新曲『女の子はリボンと砂糖でできている』を歌いまーす!
みんな、聞いてください!」
高いアニメ声が響く。