星の数の恋よりも月と同じくらいの恋




あの激しい動悸と突き刺さるような
全身の痛みを感じた日から
ちょくちょくと痛みを感じる日が
多くなっていった…


日は過ぎに過ぎてクリスマス、
お正月も病院で過ごしていた…



「お母さん、いつになったらお家に帰れる?」

「そうね、乙香がもう少し頑張ったら
きっと帰れるかな?」

「元気なのに薬だって、ちゃんと飲んでるのに…」

「そうよね、そうよね
毎日、ちゃんと飲んでる…」



わたしがお母さんにこの質問をすると
悲しませることも解ってても
“お家に帰りたい”って想いは日に日に強くなっていた…


そして、ひな祭りも過ぎ6年生に
進級しても相変わらず、
わたしは病院のベットで過ごしていた…





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