―――悠諳の目線―――
乙香ちゃんは悲しそうな目をして
俺の顔を見つめていた…
その目を直視できなくて顔を背けた…
「………わたしね、
悠諳くんが……
す、き…
好き…なの……」
消えそうな小さな声が俺の耳に届く…
だけど、俺の頭は上手く働かない…
「……俺を、好き…?」
乙香ちゃんの顔見ると
凄く赤くてコクリと一度頷いた
「好き…好きだよ…
悠諳くんが、わたしに教えてくれたの…
暖かくなる気持ちも…
ドキドキして、頭の中は悠諳くんの
ことだけでいっぱいになることも…
初めてこんな気持ちになったんだ…」
いまだに顔は上げてくれないけど、
乙香ちゃんは静かに話してくれた
.

