「はぁ…」 「溜め息ついちゃってどうしたの?」 「えっ?」 学ランの男子がベンチに座るあたしの 後ろに立っている… 「どうかしたの? 溜め息つくと幸せが逃げちゃうよ?」 「………」 笑うと、女の子みたいな可愛らしい男の子… フッと真顔になると 笑った顔とは別人くらいかっこいい… 「いまどき古いかな? 溜め息ついても幸せ逃げちゃわないかな?」 「ぷっ…」 「あっ、笑った 笑うと可愛いじゃん」 ―落ちた… 完ぺきハマった…―― .