―――悠諳の目線――― 初めて屋上で話した日、 同年代くらいのブレザーを着た男が 乙香ちゃんを迎えに来た 声がした一瞬だったけど乙香ちゃんが ビクッと顔が強張っていた… 一体アイツは何者? 本当はもう少しだけ話したかったけど、やめた… “ライ”と呼ばれた男は俺の顔を睨みつけていて これ以上、乙香ちゃんと“話したい”と言ったら 彼女が問い詰められると思ったからだ… “また今度”って約束をしてから毎日、 同じ時間に屋上に来ているが 乙香ちゃんはこなかった… .