「おはよ。ゆいな」


「……おはよ…夏華…」



はぁ…とため息をして隣の席の親友に向き直す。



「あら、朝からお疲れ?」


ぱっちりとした目が面白そうに私を見る。



理由、分かってて言ってる…


席が近いんだから
さっきのやりとりが見えるのは
当たり前だし、

それに私が遅刻すると決まって
2人に誤解をされるのも夏華は知ってる。




「分かってて言わないでよ…」


「ハハ ごめん、ごめん。まあ…
悪い子達ではないからねぇ…しょうがないよ」



「そうなんだけどねぇ…」



ため息をつきながら言うと
夏華があっ!っと何かを思い出したように声を洩らした。



「蓮の誕生日プレゼント持ってきた?」


声を潜めて言う夏華に私の頭はハテナでいっぱい。



「…………え?」



「まさか、『また』忘れたの?」




夏華さん、


目が怖いです。