「もー、いっくん! 優ちゃんの話しを最後まで聞いてッッ!」


隣に座るまおに怒られた。

チェッ、なんかむかつく。


まおからもらったピーマンを口に含む。


「いいなー、優ちゃん。 それ、陽太くんと行くの?」


「よくぞ聞いてくれた、まお!」


「お待たせー」


陽太が戻ってきた。


今、俺たちはファミレスにいる。

ジャンケンに負けた陽太が俺たち4人分のフリードリンクを持ってきた。


「はい、愛川…… まおちゃんに、樹」


「サンキュッ」


「ありがとう」


手元に飲み物も届いた事だし、愛川、さっきのつづきは?


「あのねっ、ペアチケットが“2枚”あるの!」


「ふーん」


陽太が持ってきたコーラを啜る。


「んで、1枚、まおと前田くんに分けてあげる!」


「えっ! いいの!?」


隣のまおが喜んだ。