京香を裏切ることなんて
絶対ないし、絶対無理。
京香が居なくちゃ無理だよ。
美亜は生きてけない。
そう思えるくらい、
京香はかけがえのない
親友、そして宝物だった。


次の日。

「今日、あいてる?
よかったら夜、食事行こ!」

京香に夕食に誘われた。
美亜はもちろん、

「行く行くっ!!!」

と返事をした。
着替えて準備万端だ。
すると電話がきた。

「美亜! 葉那もいい?」

京香と仲の良い、
中野 葉那(ナカノ ハナ)だ。

「うん、いいよっ」
「じゃあ今から迎えに行くしね~。」
「はぁい! ばいばい♪」
「ばいばいっ」

中野 葉那は学年で1番強い。
ちょっと怖いなあ・・・、でも、
まあいっか!
京香が居るんだもんね。

2人が迎えに来た。
3人は店に向かった。

そこでは思いがけない
ことが起こった。
葉那が美亜の話を聞いてくれて、
味方してくれるというのだ。

「うちも1回アイツにやられてんだよね。」
「え!? 何々??」
「何か、小学校の時付き合ってた人が
居るんやけど、その人と別れさせられた。」
「・・・え?」
「だまされたんだ。そいつに!」
「嘘ッ! ほんと・・・?」
「うん、勝手にね。
京香は分かるよね??」
「知ってるよ! 葉那はウチらと同じ小学校だけど、
転校してきたじゃん?」
「うん・・・。」
「その前に、ゆうりと同じとこだったやん?」
「そういえばっ!」


・・・ゆうり、何したんだろ?


「んで、こっちの学校に来てしばらくしたら・・・」
「うん。」
「その男に『葉那ちゃんが別れよって言ってたで』って言ってさ!!」
「はぁ!?」
「葉那には『アイツが別れよって言ってたで』って言ったんよ。」
「うそ・・・!!」
「んで別れさせた。
そん時ゆうりその男のこと好きやったらしいし。」

「ほんとあり得ない・・・。」
「でしょ? 毎回そんな事ばっかしてるよね!」
「うん、シカトとかばっかでさ・・・、最悪!」