〜side大樹〜


俺はあるやつを靴箱の近くにある自動販売機にもたれ掛かって待っていた



「佐野…」



最初に俺に気付いた田崎が足を止めた


田崎達と一緒にいた雄大に目を向け、雄大に近付く



「話しがあるんだけど」



そういうと空気を読んだ田崎が残りの二人を連れて帰って行った



「何、話しって」


「お前のせいで愛美は傷ついたんだぞ。お前は愛美の気持ち知ってたんだろ?どうして…」


「最初は、大樹に勝てるかもって思ってた。でも違ったんだ。橋口は特別な感情でお前が好きだったってこと」



はっとした顔で雄大の話しを聞いていた


あいつの顔はまじだ…



「俺はそんな風に思えた奴がいなかった。橋口とお前のおかげで気付いたんだ。

本気になって恋をしないといけないってさ。遊びの気持ちのままだと、いつまで経っても変わらないよな」



雄大は上を向いていた


あれから雄大の中では、生まれ変わったのだろう