「取れるもんならとってみろよ!!!!!」


「もぉー…


あんたなんて大ッ嫌い!!!!!!!」


あたし、高梨 飛鳥

県の中でトップクラスを争う
星花学園 高等部 2年。


あたしのこの叫びは
教室中に響き渡った


ことの始まりは数分前


隣の席の篠崎 颯が
あたしのペンケースを奪ったコトから
始まった


「また始まったよー
凸凹コンビの夫婦漫才」


友達の優奈と梨衣がお決まりのセリフ


あたしと篠崎は
身長の差25センチ
あんなに高々とペンケースを掲げられたら
ジャンプしても届くわけがない


「夫婦漫才っていぅな!!!!!!」


あたしがいつも通りにつっこむ。


「お!つっこみの飛鳥さん
するどいつっこみです」


夫婦漫才って言われるのを嫌がらない篠崎は
あたしの実況中継をはじめる


もぉー…
あたしは、夫婦漫才なんていわれたくない!!!!!


早く、ペンケース返せッッ