「静香?」

帝に呼ばれ、ハッとなる。

わわわっ、今考えたことはどうでもいいとして!

「そうだ、ね。

確かに、よく見てるね」

何か……戦場カメラマンっぽい口調になってなかったか?

焦ってそうなっちゃったよ。

「そうでしょ♪」

ギュッと、抱きしめている腕を強くしながらそう言う。

だから心臓は1つしかないんだってばー!

さっきから心拍数上昇中。

「静香に褒められるとすっごい嬉しいなあ」

頬を背中にくっつけて、フフッと笑う帝。

そんな彼をかわいいと思ったあたしの心臓は、余計に心拍数を上昇させた。