君だけだから





ずっとドキドキ心臓がうるさかった。



真樹くんも、マフラーに顔を埋めている。



「ねえ、」



真樹くんが小さな声で私に喋りかけた。



「なに?」


「美帆さ、恋したことある?」



いきなりそう聞かれて、びっくりした。



「え、恋?まだあんま分かんないっていうか…」



私は、今まで"恋"というのをしたことが無かった。