三年生は、やっぱり最後の文化祭ともあって、気合いが入ってる様子。


私が全く思いつかなかったアーチのテーマや文化祭のスローガンなどのアイデアを、次から次へと生み出していった。


ユーモアのあるものから、ちゃんとした真面目なものまで。
なんとなく、高校生活三年目の人はやっぱり違うな、と感じた。



「では、アーチのテーマは虹。スローガンは“心に刻め!青春の1ページ”に決定したいと思います。異議のある人は手を挙げてください」


誰も手をあげる人はいない。
私も挙げなかった。


アーチはいいとして、スローガンは妙にクサイ言葉。だけど私は、なんだか青春らしくて自分的には好きだったから。


「どれでもいいや」ってスタンスの相沢君は、当然手を挙げはしなかった。





「やっと終わった〜」


委員会が終わり、誰もいなくなった多目的室で相沢君が大きくのびをする。


ちゃんと起きてたけど、委員会に参加してたわけじゃないじゃん。


心の中でつっこんだ。
まあ、私も人のこと言える立場じゃないんだけど。