今日はどこの教室だったかなぁと晴れたいつもと変わらないキャンパス内を歩きながら考えているときに目の前に見知った姉妹を発見した。
「おはよう、さくら、ひずみさん。」
「あら、涼介君。おはようございます。」
「あはは、りょーじゃん。学校こないんじゃなかったのかー?」
相変わらず、さくらは俺が気にすることをずばずばいってくれるものだな。
「お前だってな…ん?うーん…」
「お前だって何よ。なんか文句あるわけ?」
腰に手を当てながら迫ってくるさくらをちょっとよけながら、
何かないものか必死に考えるが何も浮かばなかった。
「くそー、この完璧野郎め。」
「へっへーん、できないやつよりはいいもん。ねぇお姉ちゃん。」
「まぁ、できないよりはできたほうがいいと思います。」
ひずみさんにいわれたら反論できないじゃないか。目の前のさくらは勝ったといわんばかりの笑顔でこっちを見ていた。
「ばかー、ばかー。」
こんなやつほっといてさっさと教室にいってやる。
ほっといていくのが勝ちってな!
誰かがそんなことをいってたよな…?
まぁ、いいかな。後ろを向いて一気に教室に向かって加速していく。
「あー、まってよー次の授業教室おなじでしょー。じゃぁお姉ちゃんあとでね。」
「はいはい、あわてて転ばないようにね。」
「わかってるって!」
後ろからそんなやりとりが聞こえた。