夜の街の1番奥にすこし小さな

クラブがあった。


何を思ったか私はそのクラブの店のドアを

開けていた。

「いらっしゃいま...」


ホスト達の顔が一瞬こわばる。

当たり前だ。だって見るからに私は未成年。

こんなところに出入りできるはずがない。

「ねぇ。君、年確させてもらっていい?」

16...いやいや

「二十歳です。」

苦しい嘘だとは思った。

もし本当の年齢が未成年だと知られたら

ガサが入って店も終わりだ。

出禁にされるかもしれない。

でも、母と同じ...

大人と同じ世界にいたかった。