「でもさーなっちゃん」 ひーくんはまたボールをつく手を休めてこっちに振り向く。 「んー?」 「ひとりで溜め込んで、いつか爆発するのはやめてね。 そっちの方が、心配。」 「…大丈夫だよ」 強がりなんかじゃない。 溜め込んでないとは言えないけれど。 爆発したら、余計に壊れちゃうから。 もう、誰もいなくなっちゃうから。 だって、私のこんな気持ち、言われたって迷惑でしょう? 私は絶対に言わない。 お願いだから、ひーくんまでどこかに行かないで。 ひーくんと、“いつか”の約束はまだしたくない。