「美咲。」
「なに?」
「好きや。」
「えっ、な、どうしたの……?颯人らしくないね。」
「好きやから……帰ったるわ。」
「颯人………っ!」
しゃあないやんけ…
そんな目で
そんな顔で
そんな声で
そんな台詞
「帰るしかないやろ。……お前、俺とずっと一緒にいたいらしぃからなぁ。」
「ふふ。うん!あたしずっと一緒にいるからね。」
「望むところや。」
「颯人が嫌だって言っても手遅れ」
だから
その言葉が先か
唇を重ねたのが先か
そんなことは気にせずに何度も何度も重ね続ける
「んっ……はや、とっ」
「喋んな。」
苦しそうな美咲の声も今は無視


