BEST FRIEND

「私はハルに助けられた覚えはない。それに冬馬もやって来ないはずだから、三人とも同じ回答だったらバレるだろ。だからハルは自力でやれ」
冬馬もって事は冬馬には見せるんだ。まあ冬馬は遅くまで部活してるから、遊んで出来ないハルとは違う。それは分かってるけど、ちょっと冬馬に嫉妬してしまう。
「親友のくせにー」
「親友だからこそ厳しくするの。自力でやらないと意味ないだろ?ほら、帰って宿題、宿題」
パンっと膝を叩いて夏海が立ち上がった時、フロントから電話がかかって来て時間が終わった。
「夏海のケチー」
文句を言いながらも二人は店を出る。もっと一緒にいたかったけど、久しぶりに二人だけで遊んだからいっか。