次の日の放課後、冬馬は部活に戻ったのでハルと夏海は二人でカラオケに来ていた。
今までも二人で遊んでたけど、やはり冬馬がいないと少し寂しい。
ハルがそう思った時、夏海が呟いた。
「今日から冬馬は部活かー」
「寂しい?」
何気なく聞くと夏海は首を振った。
「いや、うるさいのがいなくていい」
「またそんな事言ってー」
本当は夏海も寂しいくせに。
夏海と冬馬は男友達みたいなノリで、いつも張り合ったりはしゃいだりして本当の兄弟みたいな感じ。
そんな二人がじゃれてる所を見るのはハルも好きで楽しい。
夏海は素直じゃないから寂しいなんて言わないけど、冬馬がいない事で物足りなさを感じてるのはハルにも分かる。だから冬馬の分まで盛り上げる為にハルはマイクを取った。


