BEST FRIEND

「それは分かんないけど、でも、同性だからっていう理由で断ったりしないと思う。それは勇気を出して告白してくれた相手にも失礼な気がするし」
「じゃあ付き合うんだ」
「だから分かんないって。そん時は心に任せるよ」
「心?」
ハルが聞くと、夏海はハルに向かって笑いかけて答えてくれた。
「誰かを好きになる時、人はいちいち頭でこの人が好きって考えないだろ?だから相手が好きかどうかは心に任せる」
「もし夏海の心が好きって思ったら付き合うの?」
「だろうな」
「……」
私の心はもう夏海を好きだと言っている。夏海の真っ直ぐで優しい心が好きだと…。
ハルが夏海を見つめていると、予鈴が鳴った。
「ヤベ!早く行かないと遅刻になるぞ!」
「ハル行こう」
「うん」
もし私があなたに告白したら、あなたの心は私を好きだと言ってくれますか?