BEST FRIEND

たとえ会話出来なくても、夏海は恵さんの顔が見れるだけで満足なんだ。それすらも嫉妬してしまう。
「そう…また明日ね」
ハルは夏海が部屋を出るまで笑顔で手を振った。そして夏海が家を出て行くのを窓から見送り、ハルはベッドにバタンと横になる。
「二回振られた気分だなー」
天井を見上げ呟く。これから夏海は愛する人に会いに行くんだ。
「お母さん、まだ帰って来ないよね…」
大抵買い物に行くと近所の人と話をして遅くなる。今家にはハル一人だ。
ハルは誰もいない部屋で声を上げ泣いた。
もう何が悔しいのかも何がこんなに寂しいのかも分からない。でも泣きたい。やっと目の腫れも引いたけど、もうどうでもいい。
私はこんなにも嫉妬深い人間だったんだ。今まで気付かなかったけど、こんなにも夏海が好きで愛してる。
すごく寂しいよ、夏海。