「あ、彼氏さんのお目覚めですね。じゃ、邪魔ものは消えます」

「え? あ、違っ…」

「……お前。目覚めたのか!」

「う、うん」


すると、溜息を吐いた連。
でもその顔は、安堵に満ちていた。


「…心配かかせんじゃねぇよ」


あたしの頭をクシャっと撫でた連。

そんなあたし達に、矢部は頭を下げて出て行った。



か、完璧勘違いされてる…。


でも、まぁ。
後で誤解を解けばいいか。


それより。

「……連、ありがと」

「んだよ。んな弱っちぃ格好しやがってよ」

連は照れてるのか、顔を逸らした。

そんな連に、笑みが零れた。


「……お前、正真正銘のバカだな」

「は? なんで??」


すると、あたしを見、口角を上げた連。