「あ、矢部…?」


あたしの声に、肩を震わせ、目に涙をためる。


黒い髪に、少しのクセ毛。

ちょっと吊りあがった目に、薄い唇。


可笑しな行動をとった矢部に、笑みが零れた。


「矢部、なにやってんの?」


瞬間、抱きついてきた矢部。

スグに放れ、今の状況を説明をしてくれた。