麗と目で合図し、2手にわかれた。
あたしは右。
麗は左。
銃を片手に、階段を上って行く。
ブラックブーツのヒールの音が、階段に響く。
あ、今、なんでこんな時にブーツ履いてんの?
って思った人に教えてあげる。
段々近づいてくる足跡に、ヒールの横にあるボタンを押した。
つま先から、電撃が迸る。
銃を持ちながら現れた外国人の男。
咄嗟に男の口を押さえる。
「Oh!――んぐっ!」
「…こんな事出来ないとね、ブーツなんか絶対履かないわよっ!」
男の足を、思いっきり蹴った。
ビリビリ震えながら、倒れこんだ男。
「逮捕させていただきます」
男の手に手錠を掛け、片方をパイプに掛ける。

