離れた所でその様子を目にしてる男に近づく。


「…初めまして。貴方が黒幕?」


男はゆっくりあたしに顔を向ける。


瞬間、背筋がゾっとした。


何故かって…?
分かってる。


でも、今は考えたくなかった。


もし考えたら、自分を見失ってしまうかもしれなかったから。


きっと、顔が赤くなってるのは、動き過ぎて、熱くなったから。

うん、そうだよ。


「……なにしてくれる?」

「え?」


男のドスの聞いた声。


「俺の仲間、どうしてくれる?」

「……ちゃんと治すよ。ちゃんと」