男を蹴る後ろ姿。

腕には、龍の刺青が彫られてる。


『っ…おっ! ゴホッ…っ…』


目の前で俊平に殴られる男を、見とく事しか出来ないあたし。


ダメ!
このままじゃ死んじゃう!

ダメだ!


『とどめだ! オラアァァアアア!』

ピカっ

視界が、物凄い光で溢れ、眩んだ。


「ダメえぇぇえええ!」



ガバッ


あ、あれ…?


周りを見渡すと、いつもの見慣れたあたしの部屋。

夢、か…。