そのときの漣の顔は 今でも忘れられない 立派な立派なパパの顔をしていた 「じゃあ、産んでいいの・・・?」 「産んでほしいんだ、友梨」 うれしくて涙がでた 「母親は強いんだぞ?強くなれ、友梨。オレがずっとそばで支えるから」 私はダイニングテーブルにおいた 中絶の同意書を一気に丸めて ゴミ箱に捨てた あんなもの、私たちには必要ない