「屋敷内は自由にされて結構でございますが、地下へと続く階段は決して下りないで下さい」
「地下への階段?」
「まぁ、地下への階段はいつも出ているとは限りません。
必要な時しか現れない階段ですので。
しかし、もしもその階段を見つけられたとしても、決して下りてはなりませんよ」
必要な時しか現れない、階段?
どういうこと?
「下りたら、どうなるの?」
「それは、お答えすることはできません」
「どうして?」
「ルカ様の、ご命令です」
「………」
「よろしいですか?
くれぐれも、それはお守りください」
シキの言っている事はよくわからなかったが、あまりにもシキが真剣だったので『わかった』と返事をした。


