「サラ様」
「………?」
「ルカ様がお戻りになるまで、自由にお過ごしください」
「え? いいの?」
私が目を丸めると、シキはおかしそうにフフッと笑った。
「私が近くにいると、サラ様は気を遣ってしまわれるでしょ?
もし心配なら、メイドを2名つけますが」
「い、いやっ。
ひとりでいてもいいなら、いいんだけど……」
ルカがああ言ってたし
私がひとりでフラフラしてるところを、もしルカに見られたりしたら、またシキが怒られるんじゃ……
「私は大丈夫でございますよ?」
「いいの?」
「はい。
本日は天気もよろしいですし、お庭を散歩なさってみてはいかがですか?」
「そうだね。
うん、そうしよう」
私が笑いながら言うと、シキは急に真剣な表情になった。


